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ビルメンテナンス業者の仕事とメリットは
都心部に欠かすことができないビル
土地が限られる都心部において、ビルはなくてはならない存在といえます。多目的に利用される大型建築物であり、内部の空間を有効に活用するため、さまざまな施設が収容されています。百貨店のようにひとつの目的に絞ることもあれば、企業の事務所をターゲットにしたものもあります。それぞれに目的が異なりますが、長時間利用するということでは共通しています。
このビルを管理するのが、ビルメンテナンスです。長時間利用することに対応し、快適に過ごすことができるようにするための仕事で、床面積3000平方メートル以上のビルに適用されるビル管理法にのっとりおこなわれます。衛生的環境の確保ということが重要となってきますが、管理対象となるものは、驚くほど多岐にわたるのが特徴です。ビル管理といえば、ビルという構造物の管理というイメージとなりますが、もっと幅広く細かなものといえます。
ビルメンテナンスは、オーナー個人がおこなっている場合もあります。しかし、その適用範囲を考えた場合、非常に多くの知識が必要となり、負担も大きくなってきます。そこで、専門の業者に依頼して管理してもらうケースが一般化しました。小さなビルでも、仕事として考えると非常に大変です。大方の仕事をまとめて受けるのがビルメンテナンス業者ですので、検討してみるだけの価値はあります。
非常に広いビルメンテナンスの対象
ビルメンテナンスの仕事の範囲は、楽なものではありません。主となるビル設備の保守点検は、電気や水道だけではなく、空調に至るまで多岐にわたります。ビルという大きな建築物の設備ということではなく、それこそ排水が詰まったというレベルからおこなわなければいけません。小さなビルでは大した量ではありませんが、ビル管理法対象の建物になれば、定期的に水道や空調の検査もおこない、害虫駆除もしなければいけなくなります。業者に行ってもらうことも多くなりますが、定期的な点検や見回りもビルメンテナンスとしては外すことができません。
保守点検のほかに、テナントとの折衝もおこないます。自社ビルのように、他社が入っていない状況であれば起きませんが、ほとんどのビルは多目的化され、テナントを収容しているでしょう。このテナントとの折衝もビルメンテナンスの重要な仕事です。業者に依頼した場合には、折衝の窓口として機能します。
窓口ですので、改善の要求をされたり、逆に要求したりすることも出てきます。どうしても権利者だけで話をすると、うまくまとまらないということもあります。橋渡しをしてもらうことによって、スムーズに進めることができるようにもなります。ワンクッション置くということが、重要になることもあるからです。
ビルメンテナンスには、非常に多くの仕事があり、それに対応した知識がなければいけません。有資格者でなければできない仕事もあることを理解しておかなければいけないでしょう。そのひとつが、電気関係の資格です。蛍光灯を交換したりすることは問題ありませんが、空調機器の電気が故障したりすると、そうはいかない状況になります。なお、こうした資格は、実務経験が求められるため、簡単には取得できない資格ともいえます。
同じように熱源も、点検や安全管理ということでは資格が必要です。衛生環境に関しても建築物環境衛生管理技術者という資格がなければいけません。通称ビル管理士と呼ばれる資格で、ビル管理法の対象の場合、必ず管理者に求められます。こうした資格も、業者であれば取得者を選任することができますので、安心といえます。
工事まで請け負うことがある
ビルメンテナンス業者の場合、非常に多くのことを請け負います。24時間態勢のサポートを実施している業者は、オーナーの負担を減らすことができます。なんらかの交渉やトラブルなどでコミュニケーションが必要となるケースがあっても、オーナー自身に代わっておこなってもらえますので、何も心配がいらなくなります。従業員の資格取得に関しても、積極的に推し進めている業者がほとんどです。現場での経験も積んでいるので、オーナー自らが取得を考えるよりも効率的で、ずっと安心できるでしょう。
ビルメンテナンス業者の中には、工事も請け負うところがあります。場合によっては設備の改修工事だけなどではなく、テナントの受け入れ前のレイアウトなども行ってもらうことが可能です。内装のリニューアルも含め工事を進めることができるのは、大きなメリットになるでしょう。内部をよく知る業者のほうが、リスクは少ないからです。新規の業者では、内部の構造の確認などから始めなければならず、工期も長くなる可能性があります。その点で、普段から点検している業者は、対応も早くなります。
このように、いろいろなメリットがありますが、なによりも業者を利用することによってオーナーの手間が減らせるということが一番の利点です。ビルメンテナンスは、非常に負担も大きい仕事ともいえるのですから、委託してしまうという選択も重要といえるでしょう。